「ただ捨てない」のは物を大切にしているとは言えない。心を豊かにする物との向き合い方。

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物を大切にすると心が豊かになることをご存知ですか?

私たちが生きる現代社会では、物が簡単に手に入りすぐに捨てられてしまう「消費」が多くなっています。しかし、一度立ち止まって物を大切にする心を持ってみましょう。そこには、物の在り方や、本当に必要な物、自分を心地よくするための物との向き合い方のヒントがあります。

本記事では、「物を大切にする」ということについて、その意味やメリット、具体的な方法、そして心を育むための取り組みなどについて詳しく解説します。

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物を大切にするとは何か

「物を大切にする」とは、単に物を捨てずに長く使うということだけではありません。勘違いをされがちですが「ただ捨てない」だけで大量の物を持ち続けている事は、物を大切にしているとは言えないのです

ひとつ、極端な例をご紹介します。

私の祖母は大正生まれで、物が無い時代で育ちました。そのせいか、それはそれは、物を捨てない人でした。壊れて使えない物や着られない洋服など、本来なら捨てるようなものも全て保管しており自分の部屋も物置きも祖母の物でいっぱい。私が自分の物を捨てようとしても「もったいない」と言い、本当にゴミと言える物以外は、死ぬまで服の一着も捨てたことが無い人でした。

良く分からないのが、新品の物を「もったいない」と使わずにしまい込み、カビだらけにすることも多々ありました。頂き物の食器が箱に入ったままネズミの糞だらけになってたことも。祖母の死後、そうやって物置に何十年も置かれた物は、活躍する機会が無いまま廃棄されることとなりました。

世代の違いもあるので祖母を責められない部分もありますが、そんな状態を「物を大切にしている」と言えるでしょうか?

「ただ捨てない」だけで物を大切にしているとは言えないとは、こういうことです。

厳選された必要な物を、大切に使い長く持つ。
物に対して感謝し、丁寧に扱い、無駄にしない。
こういったことが「本当に物を大切にすること」と言えるのだと思います。

物を通して、私たちは豊かな生活を営むことができるため、その価値をしっかりと認識することが重要です。

物を大切にするメリット

まずは、ものを大切にするメリット3つをお伝えします。

  1. 節約になる
  2. 物の本質が見える
  3. 環境への負担軽減

単純に物を長く使うと、買う頻度が低くなり節約になります。お財布に優しいのは嬉しいですね。

物の本質が見えるというのは、物を大切に扱うと日々使っている物に感謝し、理解が深まります。
一例として「便利なだけでなく使っていると心が安らぐ」とか「長く使えるだけではなく、音が出ないから夜でも使えるな」など、それを選んで使う理由がたくさん出てくるのです。
大切に使っているからこそ、物の良さが見えて心から楽しんで使うことができます。

分かりやすいのは、環境への負荷軽減。消費すること前提の暮らしを辞めることで、私たちの地球を守ることに繋がります。物を作る資源やゴミの埋立地は有限ですから、物を大切にすることは必ず誰かの役に立つでしょう。誰かの役に立つと思えば、物を大切にする気持ちが湧いてきませんか?

仏教の視点から見た物を大切にすること

物を大切にすることを仏教の視点から見てみます。

仏教では、物質的な執着を手放し、必要以上の消費を避けることが教えに含まれています。物を大切にすることは、物への執着を手放すと同時に、物に対して敬意を払うという二つの側面があります。仏教の教えでは、物を無駄にすることは、他者への配慮が欠けているとされ、慎むべき行動です。

日本の伝統的な修行道場では、修行僧たちは自分の持ち物を極力少なくし、全ての物を丁寧に扱います。この精神は、物に対する感謝と無駄を嫌う心を育むものです。また、古くから伝わる「もったいない」という言葉も、物を大切にする仏教的な価値観が反映されています。

こちらの記事が参考になります。

NPO法人 MOTTAI
MOTTAIは「当たり前の裏側にアクセスしやすい社会を創る」をビジョンに掲げて活動するNPO法人です。

物を大切にするための日常の工夫

ここまで「物を大切にすることはどういう事か」をご説明しましたが、続いて、物を大切にする具体的な方法をご紹介します。

  • 長持ちする物を使う
  • 物の住所を決める
  • メンテナンスをする

それぞれを詳しく解説します。

長持ちする物を使う

どんな物でも購入の際は比較検討をすると思います。その時に少々高価でも「長持ちするか」を基準に物を選びます。例えば、「プラスチックは安いけど劣化するので、天然素材を選ぶ」「修理ができない安い靴ではなく、修理をして長く履ける靴を買う」「使い捨て前提のテフロンのフライパンではなく、一生使える鉄のフライパンを選ぶ」などです。

「ダメになったら捨てれば良い」というのは、物を大切にしているとは言えません。使い捨て前提の物は一回にかかる金額は安くても、長い期間で考えると高額になることが多いです。本当に物を大切にしたいなら、一生使える物かを基準に選んでみてはいかがでしょうか?その方が生涯で使うお金は少なくて済みますし、愛着が湧いて使うのも楽しくなりますよ。

物の住所を決める

これは物の紛失を防ぎ余計な物を買わない方法です。家の中での整理整頓を徹底し、物の住所を決めます。

分かりやすいのは、使う場所に置くことと、同じジャンルの物は同じ場所に置くこと。

我が家の場合、ハサミは台所・リビング・洗面所と使う場所に置いているため、ハサミをなくすことはありません。たまにしか使わない文房具や工具類も一か所にまとめて置くことで「あるかないかわからないから買っておこう」が無くなります。

こうすることで物を紛失することを防ぎ、今あるものを活用して暮らすことができます。お財布にもやさしい方法で、心も豊かになりますよ。

メンテナンスをする

物は手に入れたら定期的にメンテナンスすることも重要です。

手に入れた時がゴールではなく、手に入れてからがスタート。

なんだか結婚生活みたいですね。

「靴やバッグはこまめに防水スプレーをかける」「包丁は研いで使う」など定期的に手入れをすることで、長く使い続けることができます。さらに、壊れた物を修理して使い続けることも、物を大切にする大切な習慣です。使い捨てるのではなく、修理して長く使うことで、物への愛着が深まります。

物を大切にするために参考になる名言やことわざ

物を大切にすることは、古くからの知恵や偉人の言葉によっても奨励されてきました。このような名言やことわざは、物を大切にする心を育むための参考になりますのでご参考にしてください。

イチロー選手の物を大切にする教え

元プロ野球選手のイチロー選手は、物を大切にする姿勢を貫いています。彼は試合で使う道具に対して、常に感謝と敬意を払い、それを丁寧に扱うことを大切にしていました。

詳しくは、こちらのコラムが参考になります。

本当のプロは、物を大切にしている
私には大切にしている考え方がいくつかあるのですが、その中に、「物を大切に扱うことができない人は、人を大切に扱うことはできない。サービスのプロは、物を大...

物を大切にする名言

 「物を大切に」 100回言われるより、1回つくる方が、身につく――。

接着剤の総合メーカー「コニシ」(大阪市)が公開した広告キャッチコピー。当時のTwitterで7万リツーイトされるほど話題になったそうです。

頭ごなしに「物を大切にしろ」と言われても心には響きませんが、自分で作ってみるとその大切さが身に染みて分かるということですね。

物を大切にしたくなる名言 「100回言われるより…」 コニシに聞く
接着剤の総合メーカーの広告キャッチコピーが、ツイッター上で「名言だ」と話題になっています。

Waste not, want not(無駄がなければ不足もない)

物をwaste「無駄」あるいは「ごみ」にすることがなければ、将来同じ物をwant「ほしがる」こともない。無駄を戒めるとき、「もったいない」と同じニュアンスで言われることの多いことわざ。

アメリカの“もったいない” Waste not, want not.
アメリカでは不況の影響で、ごみの量が減っています。キーワードは、Waste not, want not.(無駄がなければ不足もない)。「もったいない」と、無駄を戒めることわざです。...

これらのことわざや名言は、物を大切にする心を育むための参考になりますね。

物を大切にすることの勘違いと正しい理解

冒頭でもお伝えしましたが、時にはその概念が誤解されることもあります。物をただ「捨てない」というだけでは、本当に物を大切にしているとは言えません。

物を捨てられないことのデメリット

物を大切にしようとするあまり、物を捨てられないという状況に陥ることがあります。これにより、物が溜まりすぎて生活空間が圧迫されるなどのデメリットが生じます。物を捨てられないことは、心の整理がついていない場合もあり、物への執着が過剰になってしまうこともあります。

物を大切にするということは、物を無駄にせず使い切ることが大切ですが、同時に必要のない物を手放す勇気も必要です。

物が捨てられない方は、その心理について下記の記事で解説しています。よろしければご参考にしてください。

本当に大切にすべきものとは

本当に大切にすべき物とは、日常的に使う物や、生活を支えてくれている物なのではないでしょうか。

「高かったから」とか「誰かにもらったから」という理由で大切にすることは、思い出として取っておくのは良いと思います。でもそれを理由に使っていないのに捨てられないというのは、本質からズレていきます。

物は使ってこそ、生きてきます。物を丁寧に使い続けることで、それが生活の一部となり、結果的に物を大切にしていることにつながるのです。

物を大切にする心を育むための取り組み

最後に、物を大切にする心を育むための方法をご紹介します。特に子どもたちに対しては、早い段階で物を大切にする心を教えることが重要です。

子どもに物を大切にする心を伝えるための方法

子どもたちに対して物を大切にする心を育むためには、身近な例を通じて教えることが効果的です。OJTを繰り返していくのです。例えば、子どもが使っているおもちゃや文房具を丁寧に扱うように促したり、物を大切に使うことで長く楽しめることを教えることができます。また、子どもたちが物に対して感謝の気持ちを持つことができるように、物の背景や作られた過程について話すことも有効です。

工房見学をしたり、ドキュメンタリーを多く見せることも良いですね。

日常生活で実践できる習慣とコツ

大人も含め、物を大切にする心を育むために日常的にできることがあります。

私が実践して特に良いと思ったものをご紹介します。

  • 衝動買いをしない
  • 購入した物を使い切る
  • メンテナンスをしながら使う

特に衝動買いをしないことは大事です。大抵のものは不要なことがほとんどですし、衝動買いをすると「もっと質が良くて安いものがあったのでは?」などと考えて後悔することが多いのです。

使い切ることも大切にしたい習慣です。化粧品や調味料など、新しいものを見付けたら買いたくなりますが使い切ってから購入するようにしましょう。一方で自分に合わないと思ったものは、さっさと手放してしまう勇気も必要です。使わないものをダラダラ持っていても空間が無駄になります。

捨てられないものをお金に替える方法をいくつか記事にしています。ぜひお読みください。

このように物を大切にする習慣を取り入れることで、生活全体がより豊かになり、心も豊かになります。そして環境にも優しいライフスタイルになりますね。

まとめ

この記事では、イチロー選手や仏教の例もご紹介しながら、物を大切することについて解説しました。

物を大切にする心は、私たちの日常生活を豊かにするだけでなく、環境保護や経済的なメリットにも繋がります。日々の生活の中で物に感謝し、それを丁寧に扱うことを意識することで、物との関わり方が変わり、心も豊かになります。物を大切にする心を育み、より充実した生活を送りましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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